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スタートアップで働く人

菊池 あしび 氏

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「企業は人が作る。」スタートアップが成長する過程において起業家は多くの仲間と出会い、共に長い道のりを歩みます。スタートアップで働く人は、どのような経緯で企業にジョインしたのでしょうか。

一人一人に焦点を当てるとそこには様々なご縁で繋がった、イキイキと輝きながら働く姿がありました。

世の中にない価値を創り社会を変えたい!
その想いが頑張るチカラになる

菊池 あしび 氏 / 執行役員 広報

株式会社Review(2016年設立)
在籍年数8年(前身の株式会社アディションより在籍)
https://macci.biz/
地域情報を提供するサービス「Re:view」「macci」の運営、システム・アプリ企画、開発

これまでにないビジネスフィールドで、幅広い業務を担い奮闘する日々

インターネットの普及により、膨大な情報の中から欲しい情報を欲しい時に、簡単に入手できる時代となった現代社会。それら情報は人々の暮らしや企業活動をより円滑にサポートし、豊かな社会形成にとって欠かせないものとなっている。

ITの進化はそうした情報化社会をさらに加速させ、私たちを取り巻く社会環境の利便性や快適性を高めている。

その一方で、インターネットでは得られない情報もある。
刻々と生き物のように変化する街の情報だ。

「ネット上にある街の情報は、一体いつのものなのか分からない上に、非常に断片的。

正しい把握とジャストタイミングが求められるビジネスにおいて、ネット情報では役不足でした。

当社が提供するサービス『macci(マッチ)』は、そうした情報を打破するために開発しました。

“インターネットでは探せない「今」の街中の情報 ”を、どこよりも早く・細かく調査し、データ化するビジネスマップツールなんです」と話すのは、株式会社Reviewの菊池あしび氏。

サービスの立ち上げから事業に関わり、現在、広報戦略やセールスプランニング中心に営業、総務、財務と、幅広い業務を担う中核メンバーの一人だ。

『macci』が数多あるマップツールと一線を画すのは、約2000名の調査員による人海戦術で、リアルタイムのオフライン情報の収集を可能にしたこと。

独自に開発したシステムとアプリをもとに、日々アップデートされる建設中の新築物件、駐車場、店頭の求人貼紙、ニューオープンの店舗や施設、空き屋、更地などの情報は、通信業界や不動産業界、広告業界をはじめとするあらゆる企業のビジネスシーンで役立てられるだけでなく、自治体活動を強力にサポートする。

さらには、「働きたくても働けない・働く場所がみつからない」などの悩みを抱えた主婦層やシニア層を調査員として起用するなど新たな雇用を創出し、事業としての先進性、有望性のある事業プランは、2019年度大阪トップランナー育成事業において認定プロジェクトに選ばれたほどだ。

「IT」と「人」を融合させたこの画期的なビジネスは各方面から熱い注目を浴び、広報という重要な役割を担う菊池さんの毎日は多忙を極めている。

「当社の事業はスタートを切ったばかり。組織としての体制づくりもまだまだこれからで、やるべきことは山ほどあります。

毎日が大変ですけど、幅広く多様な仕事を経験できるのもスタートアップ企業の魅力のひとつです」と、明るく笑う。

業務内容や仕事の種類ではなく、“人”が入社の決め手に

菊池さんが現在の職場と出会ったのは、2012年。大学卒業後に入社した株式会社リクルート(現リクルートホールディング)を独立し、自ら起業したレンタルドレスショップの経営が軌道に乗った頃のこと。

当時、Reviewがまだ誕生する前、前身である株式会社アディションの代表だった藤本茂夫氏から、「週に1日だけ事務の手伝いをして欲しい」と誘われたのがきっかけだったそう。

「アディションは人材紹介や採用コンサルティングなどを行う人材サービス会社で、私自身の業界経験はまったくなく、事務業務も未経験でどちらかと言えば苦手な分野でした」と語る菊池氏。

「最初はお断りするつもりだった」という気持ちを変えたのは、“人”だという。

「会社員から自営業者になり、徐々に成果も出て仕事が面白くなる一方で、組織で仲間たちと一緒に働くという感覚が少し懐かしくなっていたんです。

何より、誘ってくれた藤本社長をはじめアディションのみなさんとても温かくて……。

業務内容や仕事内容ではなく、人が決め手になりましたね」と、当時を振り返る。

その後、週に1日が2日になり、3日になりと、勤務時間が増加。任される仕事も事務からはじまり、総務全般、営業サポート、経理関係など広範囲をカバーする主要戦力になっていった。

2016年に株式会社Reviewが設立し、ビジネスマップツール『macci』の提供がスタートしてからは、広報を主軸としながらもパートナーサポート業務やマーケティング、広告・販売戦略の立案と実行と、まさに多忙を極めている。

自らのビジネスを一旦休止してまで、ここで頑張るその原動力は何なのだろうか。

「実は、藤本社長もメンバーたちも皆、世の中にまだないツールやサービスを生み出して、社会や人の生活を良くしていく世界を本気で創ろうと考えているんです。

その想いは、かつて私自身が会社を独立し起業した時の想いと同じ。

ともに一つの理想や目標に向かってがむしゃらに突き進んでいく楽しさが、私の頑張る力です」。

スリリングでエキサイティング。既存に縛られない未知への挑戦の面白さ

そんな忙しくも充実した生活を送っている菊池さんだが、その日々は決して平穏なわけではない。Reviewのビジネスはまだまだスタートを切ったばかり。

さまざまな方面から大きな期待と要望が寄せられるなか、新たなニーズや難易度の高い課題に取り組んでいく毎日。

これまでにない画期的なビジネスだからこそ、トライアル&エラーを繰り返しながら、手探りで前進していく日々だという。

「当社もそうですが、スタートアップで働く面白さは、まったく新しいことに挑戦するドキドキ感とワクワク感だと思うんです。

特に当社は、アイデアがひらめいたらまずやってみよう!という柔軟性とフットワークの軽さが武器。

そのかわり、良くも悪くもジャストアイデアなので、失敗も数え切れないほど。崖っぷちに立たされ胃が痛くなることなんて、本当に日常茶飯事なんですよ」と菊池氏は笑う。

ゼロか100か。走り出してはピボットを繰り返し、100本あったアイデアも気づけば1本しか残っていない……。

スリリングでエキサイティングな環境は、すでに軌道に乗り安定した事業や組織では、到底味わうことのできない体験だと話す。

「さらに、組織体制もまだまだこれからつくって行かなければなりませんので、圧倒的に人もモノもお金も足りません。

そんななかで、誰かの教えや指示を待つといった悠長なことはできなくて、分からないことがあれば自分から勉強する、やることがなければ自分で探し出すといった主体性や能動性が不可欠。

だからこそ、慣例や形式に縛られず自由に行動できる楽しさがあり、何かを成し遂げた時には、仲間と一緒にやったー!って、心から喜びあえる達成感がありますね」。

代表取締役の藤本氏と

「もともと自分は安定志向で、冒険できる人間ではないと思っていた」という菊池氏。今の状態は、自分でも予想外だという。

「これまでになかった新たなビジネスの構築に挑み、果敢にチャレンジするReview。そんな環境に身を置くことで、自分でも気づかなかった新しい自分自身に出会えたと言えるかもしれません」。

かつてない変革の時代だからこそ、ピンチはこれまで以上のチャンスとなる

2016年の設立から4年。株式会社Reviewが提供するビジネスマップツール『macci』の保有データ数は現在50万件を超え、ユーザーはさらに幅広い業種業態へと拡大。プレゼンテーションを競うさまざまなピッチコンテストにおいても、見事入賞を果たす。

そして、2020年7月には関電サービス株式会社と共同事業契約を締結し、都心部だけでなく近畿圏内の市町村での調査を開始するなど、さらなる躍進に向け本格始動したところだ。

「なかでも、新型コロナウィルスの影響で社会の在り方やビジネスの形態は大きく変わり、オフラインデータの価値やリアル体験の価値について、これまで以上の高まりを実感しています。

これは当社にとって大きなチャンス」と、意気込みを見せる菊池さん。

これまでの“常識”や“固定観念”は打ち破られ、まったく新たな生活様式や価値観が求められる時代。この大きな変革の時こそ、スタートアップ企業がその真価を発揮する時だと確信する。

「もちろん、今まで経験したことのない厳しい状況ですから、課題や問題も山積みです。今までに以上に苦労もあるし、失敗のリスクも数え切れないでしょうね。

でも、そんな時だからこそ、新しい価値創造に挑戦する楽しさとやりがいを実感しています」

世の中にないものを創り、人々の暮らしを、社会を、より良く変えていく――そんな途方もない夢を本気で考え、本気で追求する株式会社Reviewという会社。

この場所で新しい自分自身と出会い、新しい生き方を見出した菊池さんは、仲間との仕事を通して自らの可能性をも拡げている。

代表取締役の藤本氏、執行役員の原氏と

スタートアップへのイメージ

<Before>

  • ●TVドラマの世界のように、スマートで洗練されている
  • ●堅苦しいルールなどなく、自由でのびのびとしている
  • ●キレイなオフィスとお洒落なファッション

<After>

  • ●想像以上に自由。それと同時に責任もしっかり担う
  • ●泥臭く苦労も多いが、1から創る楽しさがある
  • ●服装はまったく自由。その分、中身と実力が問われる

自社のイイトコロ

夢に向かってがむしゃらに突き進む当社は、何と言ってもメンバーの仲の良さが自慢。代表とも何でも言い合えて、一人ひとりが真剣に組織の未来を考えている、楽しくも“強い”チームです!

スタートアップで働こうと考えている人へ

スタートアップ企業は、いろんな可能性に満ちた魅力ある職場です。でも、自由であることは責任を伴い、よりシビアに主体性や成果が問われる場所でもあります。チャンスという小さな芽を自分から探しに行ける人なら、絶対に活躍できるはず。イメージだけに左右されず、しっかりと自分の目で見て、納得のできる場所と出会えるよう頑張ってください!

スタートアップで働こうと考えてる人
スタートアップで働こうと考えてる人

2020年9月11日 取材

(文:山下満子)

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