
世界の起業家達が集い、関西のイノベーションエコシステム構築に向けて高め合う、大阪発のイノベーション会議
2019年3月13日(水)13:00より、5時間にわたって開催された『Hack Osaka』。『イノベーションエコシステムの構築に向けて~Paradigm Shift toward Hack Osaka Movement~』をテーマに、関西最大級の国際イノベーション会議として、大阪グランフロント北館B2Fのコングレコンベンションセンターにて開催されました。「Stage Arena」をメイン会場に、隣接スペースには、起業家による展示や投資家との面談スペースを備えた「Communication Arena」、今回から初となる登壇者との質疑応答を行う「チャッティングカフェ」を開設。今回7回目の開催に相応しく、例年以上にパワーアップされたイベントとなりました。 開会のあいさつは大阪市経済戦略局 イノベーション担当部長 馬越宏輔氏。発展途上国の人が寄付金から卒業し、自立して生活できる環境をつくりだすチャレンジ


大学卒業後、2012年から村に戻って活動を開始し、現在は、現地の女性が良質なバッグやコスメを生み出し、収入を得始めていること、その他の活動で、南アフリカ出身の女性起業家支援や、ギニアのデザイナーによるアフリカ初の高級アパレルブランド創出にも貢献していること、その人達が途上国の人々のお手本となっていること等、多彩な話には、会場の皆さんも驚くことしきり。
「お手本、見本を提示する、自分を信じる、可能性を解き放つ、自分になりたい自分になることができる環境をつくることで、個人としても、国としても持続的な成長ができるようになる」とのラストメッセージは、会場の皆さんの心にも大きく響いているようでした。
自分にとって安心・安全な環境=コンフォートゾーンを抜け出し、今こそ起業家への道を歩むべき時!

グローバル環境でのイノベーションエコシステムの動きと考えを知り、これからの未来に活かす


そして「どのようにすれば、素晴らしいファシリテーター、イノベーションエコシステムのビルダーになれるのか?」との吉川氏からの最後のテーマ提示には、Mr. Christopherが「それには、北極星のようなものが必要です。自分にとっての信念というか、そういうものです。その中で社会的なインパクトを目的の核心に据える必要があります。例えば人を助けたいという気持ち。その気持ちが、本当に人を助けることにつながります」と熱いメッセージが発信されました。
1時間弱と短い時間ながらも、国や言葉の壁を越えて、イノベーションエコシステムが進んでいること、今抱える社会課題を認識できた、貴重な時間となりました。
世界のスタートアップ企業10社による、社会を変革するための熱いプレゼンテーション

- UWINLOC / France
- NirogStreet / India
- Predict Vision / Brazil
- Pokeguide / HongKong
- NIRAMAI Health Analytix Private Limited / India
- Acumen Research Laboratories / Singapore
- Fooyo / Singapore
- THE.WAVE.TALKSouth / Korea
- 株式会社reinno / Japan
- 株式会社no new folk studio / Japan
大阪でのイノベーションを起こすために、大阪発のスタートアップ企業が思いを語り尽くす


中野氏は「圧倒的に大阪には起業家の人が足りない、ブームを牽引する人が居ないのが課題ではないか?」、その話につなげて他力野氏は、「万博開催やG20開催など、今の大阪には起業家にとってチャンスしかない。だから起業家をもっと増やすために、この機運を大切にして、浸透させていかないといけない」と。
議論が白熱する中、金谷氏が「今存在する起業家も含め、ムーブメントが起こせていないのも問題かもしれません。大阪からメガベンチャーを誕生させて、ブームをつくっていく必要があるでしょう」と語っていただきました。
最後に須田氏も「これまでのお話しの通り、大阪でのエコシステム構築には、まだまだ問題も多くありますが、現実を受け止めつつ、会場の皆さんも、私も含めて盛り上げていこう、がんばっていきたいと思います」との呼びかけ。このメッセージには、会場から大きな拍手が贈られました。

結果発表・閉会
閉会に先立って、Hack Osaka Award 2019の結果発表と表彰式が執り行われました。最も優秀と認められたのは、インドのNIRAMAI Health Analytix Private Limited。続いて日本の株式会社no new folk studio、3位は香港のFooyo、そして今回から創設された特別賞O-BIC Prizeには、シンガポールのAcumen Research Laboratoriesがそれぞれ栄誉ある賞を獲得しました。女性起業家が金賞とObic賞の栄誉に輝いたことは、女性起業家の活躍が増加している昨今のスタートアップ事情を繁栄していて、実に興味深いものがありました。 表彰式、全員による写真撮影が行われ、会場が大きな盛り上がりを見せる中、第7回Hack Osakaは閉会となりました。受賞者データ

Gold
NIRAMAI Health Analytix Private Limited(インド) がん細胞が正常な細胞よりも発熱する特徴を活用し、胸部の熱画像を撮影してAIを使用して画像解析を行い早期発見を行うためのカメラとAIシステムを開発
Silver
株式会社no new folk studio(日本) 内蔵されたモーションセンサーで足の動きをリアルタイムに検知し、歩きを高精度に解析、スマートフォンやコンピューターに接続することで楽器やコントローラーへと変化するIoTシューズ
Bronze
Fooyo(香港) スマートナビゲーション、スマート旅程表、スマートパスブック、旅程提案システムなどの観光客向けのアプリ